アビシニアンは最も古くから家猫として飼われており、かのクレオパトラの愛猫であったとも言われています。
エキゾチックな容貌と優雅なキャットウォークのアビシニアン!
世界中から人気の高い猫としても有名です。
アビシニアンはどんな猫なのか、一緒に生活する上で気をつけなければならない事、そして初めて猫を飼う初心者さん、一人暮らしの方でも飼いやすい猫であるかを今回はご紹介したいと思います。
アビシニアンってどんな猫?初心者では飼うのは難しい?
アビシニアンの原産地は諸説が多く、エジプト、エチオピア、イギリス等がありますが、イギリスに入ってから改良され、アメリカでの繁殖開始で世界中に渡り、たくさんの人に愛される猫となりました。
名前の由来は「アビシニア」(現:エチオピア)に持ち込まれた事からこの名前になりました。
体型はスリムで筋肉質、尻尾は長く、足は細長いフォーリンタイプです。
足先だけを床につける立ち姿から「バレエキャット」という別名もあります。
平均体重は、3~5kgです。
アビシニアンの毛は独特の美しい艶です。
短毛ですが、ダブルコートなので抜け毛も多く、定期的にブラッシング、コーミングをしてあげて下さい。
目はアンバー、ヘーゼル、グリーンと様々なアーモンドアイでビー玉のように綺麗です。
運動神経が抜群で、軽い身のこなし、高くて、細い所でも優雅なキャットウォークです。
鳴き声は、鈴を鳴らしたような綺麗な声でも知られていますが、残念ながらあまり鳴きません。
人間とも猫とも仲良くでき、多頭飼いにも向いています。
多頭飼いに向いているのは猫同士が遊んで運動不足解消になるからです。
もし多頭飼いをするなら、子猫の時から一緒に育ててあげるとストレスもなく連帯感も生まれ、仲良く遊びます。
運動量の多い猫なので、一人暮らしの方の場合、留守番する時間が長いようであれば、猫はマイペースですが、淋しがりやの一面もありますので、一緒によく遊んでくれる時間のある飼い主さんがいいでしょう。
「遊ぼう!」って可愛く誘って来たりしますが、疲れて帰宅した時など、その愛らしい顔に癒されはするものの、運動量が多いので体力がついていかないという方には、アビシニアンを飼うのは難しいかもしれません。
アビシニアンは、ワンルームマンションのお住まいもあまりお勧めはできません。
アビシニアンの性格はツンデレ?
アビシニアンの性格は、好奇心旺盛で、活発、憶病で神経質な面もあります。
賢くて、洞察力にすぐれ、人間をよく観察しています。
高貴な顔立ちから「ツン!」としているツンデレのおすまし猫と思われがちですが、実は甘えん坊です。
アビシニアンは力持ちです!筋肉質なので重い開き戸でも「ガラッ!」と勢いよく開けてしまいます。
ジャンプは得意中の得意です。本棚から降りるのも平気なので、本棚の先のベッドで寝ようものなら、「空から猫が降ってきた!」という感じです。
これではおちおち安眠もできませんので、家具の配置も考えなければなりません。
猫はどこでも登りますから「カーテンがボロボロになった!」いう話はよく聞きます。
猫飼いのお家には高級なオーダーカーテンは、猫のおもちゃになってしまいます。
カーテンレールに猫が歩ける幅の板を取り付けて、クローゼットやタンスにひょい!と移動できるような工夫をされているお家もあります。
運動量の多い猫なので、留守番させている時でも遊べるように考えてあげてください。
猫は高い所が好きで、独立心が強いのと、眠っている時に触られたくないという猫も多いので、人間の手の届かない高い場所を確保してあげるのも必要です。
どの猫でもそうですが、しつこく触るのはNGです。
アビシニアンを飼うときに気をつけなければならない事は?
アビシニアンの飼い方で注意すべき点は、完全室内飼いの徹底です。
外のリスクは外猫の接触での感染症、犬に襲われたり、カラスにさらわれたり、車に魅かれたりと危険がいっぱいです。
敏捷(すばしこいこと)で早いスピードで走り回るので、脱走防止対策をしましょう。
玄関からの脱走を防ぐ為には、玄関前の廊下部分に開閉出来る脱走防止柵を設置するなど、なんらかの対策を行ってください。
ジャンプ力があるので、かなり高い柵を設置した方がいいでしょう。
ベランダの網戸も開けてしまうので、開かないようにロックが掛かるグッズも売っています。
木材などで立てかけて開かないようするとかの対策が必要です。
アビシニアンの平均寿命は、10~15歳です。
近年、ペットフードの改良や医療の発達が著しいので、ご長寿猫さんが増えています。
飼い方次第では長生きしてくれます。その為にも、飼い主さんが猫ちゃんの健康管理に気をつけてあげましょう。
アビシニアンは遺伝病の素因があり、「重症筋無力症」にかかりやすいようです。
全てのアビシニアンにかかるわけではありません。
発症は3歳くらいからで、足が突然もつれる、よろめく、立ち上がりづらいなどの症状が出ます。
そのような場合は、迷わず動物病院へ連れて行ってあげてください。
稀な病気ですが難病なので、普段からよく観察し、ジャンプが下手になった?疲れやすくなった?と思ったら、かかりつけの獣医さんに相談をしましょう。
また、「膝蓋骨脱臼」は遺伝的に起こりやすい関節炎です。
膝のお皿がずれてしまって手術をするケースもあります。
自然治癒する事もありますので、変な歩き方をしてたり、足が吊ったような状態であれば、動物病院へ連れて行きましょう。
全猫種がかかりやすい尿結石は原因不明ですが、肥満が要因とも言われています。
スリムなアビシニアンでもよく食べる子もいますので、肥満には気を付けて、体重管理はしっかり行いましょう。
人間の食べるものをほしがるので与えないようにしましょう。
シニアになると猫がかかりやすい腎不全。
お水の多飲多尿?と思ったら、すぐ動物病院へ連れて行きましょう。
早期発見であればフードの切り替え、薬の投与で進行を遅らせる事ができます。
観葉植物やお花は猫にとって毒性の強いものがあるので置かないのが賢明です。
とくに百合の花は誤って食べると急性腎不全になってしまいますので気をつけましょう。
アビシニアンは警戒心も強いので、病院の通院はストレスになります。
どの猫でも、慣れていない場所へ連れて行かれるのは恐怖と不安で一杯です。
早い時間の予約を取るとか、移動のペットケージやキャリーバッグにはタオルや大判のハンカチで隠してあげるなどして、「大丈夫だよ!」と飼い主さんがそばにいると安心させてあげましょう。
年に1度は健康診断に連れて行ってあげてください。
万が一、病気が見つかっても治療の開始が早くできます。
24時間対応をしている夜間救急病院の場所、電話番号を動物病院の獣医師さんに教えてもらいましょう。
最近では猫専門病院も増えています。
大事な愛猫に長生きしてもらう為に健康管理をしっかりしてあげましょうね(*^-^*)