迷子猫が殺処分に……悲劇を繰り返さないために出来ることとは

突然ですが、あなたは「How to Train a Dragon」という本をご存知ですか?

邦題は「ヒックとドラゴン」で、主人公ヒックが相棒のドラゴン「トゥースレス」とともに成長していく姿を描いた、アニメ映画化もされている大人気の児童書です。

そのトゥースレスの見た目は黒猫によく似ているのですが……。

もう会えない……少年と愛猫に起こった悲劇

2012年10月。アメリカの新聞ヘラルド・ジャーナルに、一通の手紙が掲載されました。

編集部に宛てて届いたその手紙には、8歳の少年の悲痛な叫びが綴られていました。

「編集者さんへ。
僕の名前はライデンです。ユタ州に住んでいる8歳です。
昨日、大人たちが僕の大切な猫を殺してしまいました。でも、みんな、わざとやったんじゃないんです。

僕の猫はトゥースレスという名前です。大きな緑の目と、たてがみみたいな長い毛が、映画のヒックとドラゴンに出てくるトゥースレスにそっくりだったのでそう名前を付けました。

ふわふわした黒猫のトゥースレスは、僕のベットで眠って、いつも僕たち兄弟と一緒にいてくれました。トゥースレスは僕たちの親友でした。

先週、トゥースレスは夜になっても帰って来ませんでした。こんなことは初めてだったので、僕たちは心配になって近所の人に聞いて回ったけれど、誰もトゥースレスを見ていなくて、何かあったんじゃないかと怖くなりました。

お父さんが保健所に行って、ふわふわした黒猫がいるか聞いてくれました。するとケージの中に、トゥースレスがいたんです!

トゥースレスはケージの隅で小さく丸まって怖がっていたけど、お父さんを見つけるとうれしそうにすり寄ってきて、安心したみたいでした。

本当はトゥースレスをすぐにでも連れて帰りたかったけれど、その日はもう、時間が遅くて手続きをすることが出来ませんでした。

でも職員の女の人が、明日迎えに来れば大丈夫だと言ってくれたので、お父さんも、この話を聞いた僕たちも嬉しかった。

次の日、お父さんが保健所に行くと、そこには白い猫しかいませんでした。

昨日の女の人の仕事が忙しくて、トゥースレスに迎えが来ることを伝えるメモを残し忘れていたから、この日の朝にトゥースレスは殺されてしまっていました。

女の人は謝ってくれたけど、僕の猫は殺されてしまいました。なんでこんなことになってしまったんだろう。

トゥースレスは、動物が嫌いなご近所さんに罠にかけられて、保健所に送られていたことも聞きました。

僕らがトゥースレスを探し回っていた時、彼はそんな猫は見ていないって言っていたのに。それは嘘だったんです。

僕は両親に嘘をついてはいけないと教わっていたし、それは正しいことだと思っています。
だから、正しいことを知っているはずの大人が嘘をついているなんて、僕は思いもしませんでした。

僕はどうしたらいいのかわかりません。僕の猫はトゥースレスだけなのに、亡くなった彼を引き取ることもできませんでした。

埋めてあげることもできません。僕はどうしたらいいんでしょうか」(以上意訳)

やるせなくて苦しくなる話です。こんな形でのペットとの別れは、子どもでなくても辛過ぎます。

ライデン君が今どうしているかはわかりませんが、傷が少しでも癒えることを願うばかりです。

猫が迷子になったらSNSでも探偵でもどんどん頼りましょう

迷子猫は時間が経つほど発見が難しくなります。
すぐに行動に移りましょう。

まずやるべきこと

地域の保健所、警察、獣医師に保護されていないか連絡してみましょう。

こんなことを考えるのは恐ろしいですが、交通事故に巻き込まれてしまった可能性がないか清掃局へ連絡するのも一つの手段です。

いつものように名前を呼ぶ

室内飼いの猫さんは、迷子になっても家の近くに隠れていることが多いです。

しかし飼い主さんの危機感を察知すると、違和感を感じて出てきてくれないかも知れません。

いつも食べているご飯やおやつをもって、穏やかに呼びかけてあげてください。

インターネット上で呼びかける

TwitterやFacebookで、迷子猫になったペットの情報が拡散されているのを見たことはありませんか?

他にもインターネット上には迷子専用掲示板や、迷子情報を掲載してくれる有名な猫ブログもあります。

目に留まる回数が多ければ、心ある人から情報をもらえる可能性が増えます。

便利なツールはどんどん使うべきです。

猫探偵に依頼する

猫探しを請け負う探偵がいます。

フィクションの中だけだと思っていました……。

中には猫の捜索専門の探偵もおり、技術には定評があるようです。

飼い主さんが多忙だったり、一人で探すのが不安な時に利用すれば、心強い味方になってくれそうですね。

愛猫を迷子にしないために

残念ながら、猫さんが外で過ごすリスクは人間より大きいもの。

室内飼いの場合でも、脱走の対策は必要です。

玄関に「猫がいます」のステッカー

ご近所付き合いの多い場合にありがちですが、来客が鍵の開いた玄関を開けた時、するりと猫が出て行ってしまったら……。

「猫脱走注意」、「猫を飼っています」のステッカーを目立つところに貼るのをおすすめします。

災害で家に猫を残しての避難が必要になった時や、飼い主が救急車で病院に運ばれた場合も、周囲の人に猫がいると認識してもらうことで、迷子や餓死を防げるかも知れません。

窓や扉のストッパー

自分で扉や窓を開けることができる猫さんは多いですよね。

鍵をかければ済むことですが、換気のために少し開けていた窓から、たとえ網戸があってもそれを開けて出てしまうことがあります。

人間の赤ちゃんグッズに、ドアロックやドアストッパーがあります。

これを使えば、一定の隙間以上は開けることが出来なくなります。

100円均一でも手に入りますよ。

破れない強化網戸

網戸にストッパーを付けたから安心して換気ができる……と思っていませんか?

昔、私の実家では、野良猫に外から網戸を破られて愛猫を襲われかけたことがありました。

地震に驚いた猫が網戸を破って脱走した例もありますから、頻繁に利用する網戸だけでも柵を付けて補強しておくことをお勧めします。

また、ステンレス製の強化網戸も販売されています。

これなら、網目が破れて虫が入ってくることも防げますね。

ライデン君が辛い気持ちを伝えてくれたことで、迷子の猫について考える機会を貰えました。

大切な家族である猫さんが無事にお家に戻れるように、心から祈っています。