短い足でヨチヨチ、トタトタ・・
ぬいぐるみのような愛らしい姿から、おっとりしていると思われがちなマンチカンですが、やはり猫。
チャームポイントの短い脚を素早く動かして、走る!ジャンプだって木登りだってお手の物!
俊敏で小回りの利いた動きから「猫界のスーパーカー」という異名を持つほどなんです。
そんなギャップも魅力的なマンチカンですが、家族に迎える上で気になる性格と飼い方のポイントを見ていきましょう。
目次
マンチカンの性格と特徴。飼い方で注意することとは?
マンチカンの代表的な性格は
- 穏やかで賢くしつけやすいため、お留守番も上手に出来る。
- 好奇心旺盛で遊ぶのが大好き。
- やさしく友好的なので多頭飼いにも向く。
- そして人懐っこく甘えん坊で、飼い主を大好きになってくれる!
と、驚く程の優等生ぶり。勿論個体差はあるでしょうが、高い人気の理由は、見た目だけではないんですね。
実際、私の友達のマンチカンもくっついて離れたがらない程に人間大好き。
同居猫も大好きな愛され上手。
頭の良いこなんだと、飼い主さんはメロメロでした。
メスよりもオスのほうが甘えん坊なのは品種にかかわらず、猫に共通しています。
多頭飼いや家族のいるご家庭はメスよりもオスのほうが社交的でいいかもしれません。
気を付けてあげたいのは、繊細で愛情が深い分、さみしさや理不尽な扱いが強いストレスになることです。
大きな声で怒られたりすると過剰に怖がってしまうことがあるみたいです。
猫さんを飼うのが初めてで、まだイタズラに慣れていないうちには、不意に大きな声で怒ったりしそうになるかもしれません。
でも、体罰はもちろんのこと、大きな声でびっくりしたことも猫たちは「怖かったこと」として覚えてしまいます。
飼い主さんとの信頼関係を壊さないためにいいのは、「あなたが怒った」と気付かせない方法です。
つまり「どこからかスプレーの水しぶきがかかった」とか、「どこからか嫌な音が聞こえてきた」など、イタズラをすると「どこからか」嫌なことが起こる、と分かってもらうことがいいですね!
コミュニケーションの時間を大切に出来る環境が望ましいですね。
そして意外かも知れませんが、実はマンチカンは短い足なのにとーーーっても活動的で、
人間で言えばいわゆる細マッチョ。
小柄ながら筋肉質な体躯をしておりパワフルに動き回るので、運動できるスペースはしっかり確保してあげてください。
短足だからといって走るのが苦手なわけでなく、というよりむしろ他の猫さんと比べてもよく走る!
好奇心旺盛で、気になるものがあればぴょんぴょん跳ねるように走り、けっこうな猛スピードで迫ってくる様子はちょっとイメージと違っていたりするかも。
遊びが大好きなので、飼い主さんも覚悟して、おもちゃ遊びを日課にしてあげることをおすすめします。
マンチカンの飼い主さんに知っておいてもらいたいのは、「マンチカンはジャンプをしたくないのではなくあまり高くはジャンプできないだけだ!」ということ。
つまり、「ぴょんぴょん飛び跳ねながら運動したい!」という気持ちは他の猫さんと同じくらい持っているということですね。
脚が短いぶん一般的な猫ほどの跳躍力はありませんから、落下事故を防ぐためにも、キャットタワーの高さは低めに設置してあげると安心です。
そのマンチカンの特徴を分かってあげた上で、お部屋のアスレチックはできるだけ段差をゆるやかに、短い足でも頑張ってジャンプすれば届くぐらいのキャットタワーなどを選んであげるといいでしょう。
子猫やシニア向けのタワーがちょうどいいですね!
マンチカンのキャットタワー選びならココがオススメ!!
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他にはない短足のマンチカンについて、お分かりいただけたでしょうか。
確かに珍しくかわいらしい猫種ですが、ブリードの歴史が浅いためにまだまだ分からないこともあるようです。
猫を飼うのが初めての方でも飼いやすい性格をしていますが、かかりやすい病気などを調べながら、健康管理には気を使ってあげたいですね!
猫界のダックスフント。マンチカンのかかりやすい病気はある?
マンチカンはその体型から「猫界のダックスフント」とも言われています。
短い脚を生かして上手に立ち上る姿や、尻尾をピンと上げながらよちよち進むキャットウォークはかわいいけれど、体に負担はかかっていないのでしょうか?
アメリカにある世界最大の猫の血統登録機関、かつ、キャット・ショー公認機関であるTICA(The International Cat Associationの略)の見解では、マンチカンの体型による健康上への影響は否定されています。
ですが、マンチカンと同じく短足である「犬の」ダックスフントやコーギーに椎間板ヘルニアが多いため、懸念する声がよく聞かれます。
犬の椎間板ヘルニアの要因となる遺伝子(軟骨異栄養症)を猫は持っていませんが、
- 肥り過ぎによる体重増加
- 運動不足による筋力低下
- 落下や無理な動きによる衝撃
などが発症の原因になることも。
猫の健康のために、リスクは避けたいものです。
※椎間板ヘルニアは、骨と骨の間でクッションの役目をしている椎間板が、衝撃や加齢などの原因で飛び出してしまい、神経を圧迫することで痛みや麻痺を引き起こす病気です。適切な対応が遅れると後遺症が残ることも。
それでもまだまだ歴史の浅い種で不確定なことも多いので、猫さんの歩き方がおかしかったり動きが活発でなくなるようなことがあれば、獣医さんに相談しましょう。
フレンドリーでチャーミングなマンチカンとなら、日々癒される猫ライフが送れるはず。
運命の出会いがあるといいですね!
足の短いマンチカンの秘密!起源と繁殖の歴史について
次に、マンチカンの最大の特徴である短い足について、その起源や繁殖の歴史について触れてみます。
一般的に猫といえば、大きな耳に長くしなやかな四肢と尻尾、驚くほどの跳躍力などの特徴を思い浮かべる方が多いかと思います。
これは今のイエネコの祖先であるヤマネコ(特にリビアヤマネコ)の影響が大きいですね。
例えばサーバルキャットやベンガルなどは、そのヤマネコの特徴を色濃く継いでいる猫種だといえます。
一方で、長いイエネコの交配の歴史の中で、遺伝子の突然変異でこれまでの「猫」の概念を大きく変える猫種が生まれてきている事実もあります。
マンチカンはその代表ともいえる猫種のひとつ。
その他には折れ曲がった耳をもつスコティッシュフォールドなどがあげられます。
マンチカンの最大の特徴は短い足。
この短い足を持つ個体は、古くは1940年代から80年代にかけてイギリス、ソ連(ロシア)、アメリカなど各所で発見されてきました。
今のマンチカンの原種とされているのは、1983年にアメリカで発見された短足の猫が元となっています。
比較的新しい猫種で、しかも突然変異の短足の他に遺伝性疾患を引き起こすんじゃないかという心配もあって、現在に至るまで「マンチカン(純血)×他の純血猫」というブリードは認められていません。
例えば純血のマンチカンと純血のスコティッシュフォールドを掛け合わせ、「折れ耳」で「短足」の子猫さんが生まれました!というブリーダーがいれば、残念ながらそれは、国際的な繁殖ルールにおいては正統とはいえないということですね。
現在マンチカンは、比較的新種に寛容なアメリカの団体であるTICAでは猫種として認められていますが、同じくアメリカのCFAやヨーロッパ、イギリスの団体からは猫種としての登録を許可されていません。
短足という、猫本来の特徴と離れていることが引っかかり、繁殖をして本当に遺伝性の疾患などが起こらない健全な猫種だといえるのだろうか、というところで判断が分かれているんですね。
マンチカンの平均寿命はどれぐらい?
純血のマンチカンの平均寿命は11~13歳ほど。
日本のペット猫全体からみると少し短いようですが、純血種に絞ってみるとほぼ他の猫種と変わりません。
両親が短足マンチカン同士の交配の場合には原因不明の突然死が起こる可能性があるとも言われています。
ブリード自体の歴史が浅く、今でも育種と固定化の途中であることから、このあたりはまだまだ不確定なことがありそうですね。
猫界のスーパーカー!マンチカンは脚の長さで値段が違う?
俊敏で小回りの利いた動きから「猫界のスーパーカー」という異名を持つマンチカン。
そんなマンチカンの1匹当たりの値段は、約5万~30万円以上と大きな開きがありますが、これにはマンチカンの脚の長さが大きく影響しています。
実は全てのマンチカンが短足で産まれてくる訳ではなく、普通の猫のような脚の長さの「長足」や、短足と長足の中間の長さの脚を持つ「中足」と呼ばれる個体が大部分を占めており、人気の短足タイプは約2割とも言われます。
短足タイプは約15万円からが相場でしょう。
加えて毛色や血統、生後どれほど経過したかなどにより販売価格は上下します。
魅力的な短足は遺伝子の突然変異で生じたものですが、先のTICAに品種としてちゃんと登録されていますがアメリカのCFAやヨーロッパ、イギリスの団体からは猫種としての登録を許可されていません。
ただ、繁殖には猫の健康への配慮が重要になってきます。
空前の猫ブームの今、利益を優先したペット業者が存在することも事実。
かわいらしい見た目だけを求めた交配によって、遺伝性の病や先天的な異常を抱えて産まれる仔猫もいます。
時には突然死を招くことも。
悲しい思いをしないためにも、信頼できるブリーダーを選びたいですね。
猫舎の見学をさせてもらえば、親猫や仔猫時代を過ごす環境を自分の目で確認出来ますし、ペットショップではなくブリーダーから直接購入すると、中間マージンが発生せず費用を抑えられるというメリットもありますよ。
マンチカンの里親になれる!?殺処分から救おう!
動物病院や保健所、そしてインターネット上で多くの里親募集が行われています。
11月5日現在、マンチカンの募集記事も見つけることが出来ました。
里親として引き取ることが出来れば、仔猫を購入するためのお金が掛かりませんし
様々な事情から殺処分されてしまう命を救うことにもつながります。
応募する前に押さえておきたいポイントは
成猫の募集が多い
里親募集は、元の飼い主が転居や病気などの理由で飼い続けることが出来なくなった場合に行われることも多いため、仔猫のものばかりではありません。
ですが、大人の猫を飼うことにはメリットも!
例えば成長して体が丈夫になった分、温度管理や食事面は仔猫よりも手が掛かりませんし、性格もお迎えする前にある程度把握することが出来るため、自分の生活環境に合わせて猫を探しやすくなります。
人気の猫種は応募者も多く、必ずしも譲ってもらえる訳ではない
マンチカンは人気猫種ランキングの常連ですから、引き取りたい方は多くいるでしょう。
短足タイプや仔猫の募集となるとなおさらです。
そして、育てた猫を少しでも良いお家に引き取ってもらいたい、というのが親心。
すぐに飼い始めることが出来るとは限りません。
譲渡までのやりとりも重要
誓約書のやりとりや、新しい環境に馴染めるか様子を見るためのトライアル期間、予防接種などの医療費を求められることもあります。
フレンドリーでチャーミングなマンチカンとなら、日々癒される猫ライフが送れるはず。
小さな命を少しでも救うために少しでも多くの方に里親になって頂けること、そして、運命の出会いがあることを願っています・・・