毛の生えかわる時期でもないのに、猫さんの抜け毛が多くなってはいませんか?
放っておくと、飼い主さんも「かゆい」思いをすることになるかも……。
今回は猫さんの脱毛の原因と対策をご紹介致します。
猫の脱毛の個所によって原因を探ろう!対策方法とは
現在はふさふさのもふもふで、私もよくモフモフさせて頂いているのですが、私の友達の愛猫にハゲが出来たことがありました。
それは長期出張に際して、実家にあずけた時のことだそうです。
1か月間、その友達は一緒に実家住まいして環境に慣らし、両親も可愛がってくれていたそうなんですが、出発の1週間後に、お腹と肩に円形脱毛が3つ出現したそうです……。
見知った顔がいなくなるのは猫さんにとって、とても辛いことでストレスなんですよね。
ともあれ、今回の脱毛の場合、原因はストレスだろうと容易に想像し様子を見た結果、2か月たたずに無事に生えそろいましたが、獣医師による治療が必要なケースもあります。
どこが脱毛しているかによって原因を探ることが可能です。
外傷による脱毛を除いて、代表的なものをあげていきます。
脱毛は全体的なのか?もしくは広範囲に脱毛しているのか?
腎機能、甲状腺機能などの低下によって体毛の成長が遅くなると、全体的に薄毛になります。
頭部、顔や耳の脱毛
- アレルギー
- 皮膚糸状菌症
- ダニによる疥癬
- 白猫やメラニン色素が薄い猫さんの場合、日光過敏症の可能性があります。
首の脱毛
首輪ハゲ
下腹部や内股、脇、足の甲、尾の脱毛
ストレスからくる過剰なグルーミングによる舐性皮膚炎
背中、尾の脱毛
ノミによるノミアレルギー性皮膚炎
飼い主さんも気を付けて!菌やダニによる猫の脱毛
皮膚糸状菌症が原因の脱毛
皮膚糸状菌は真菌(カビ)の一種で白癬菌とも呼ばれるそうです。
水虫の原因になるあれです。
感染すると脱毛の症状の他にも、皮膚が荒れ、フケ、かさぶたができます。
かゆみを伴うことも。
対策
皮膚糸状菌症は猫から人、人から猫と双方に感染する「人獣共通感染症」です。
皮膚糸状菌はどこにでも存在している菌で、通常は感染の心配はないのですが、免疫が低下している人と猫さんは注意してくださいね!
専用のお薬やシャンプーを猫さんに使う他、抜けた毛やはがれた皮膚にも菌が付着してますから、飼い主さんの手洗い、ブラシやお部屋の消毒も徹底するといいですね。
疥癬による脱毛
疥癬はショウセンコウヒセンダニという顕微鏡で見なければわからないほど小さなダニの寄生によって、脱毛症状、皮膚の荒れ、フケ、かさぶたができます。
ヒゼンダニ症とも。
これは強いかゆみを伴い「猫の皮膚病の中で最もかゆい」といわれます。
対策
強いかゆみによってストレスを受け、食欲がなくなったり、かきむしって皮膚の状態が悪化してしまう前に、獣医さんに連れて行ってあげてくださいね。
また、飼い主さんも感染する可能性があります。
手洗いを徹底し、掃除機をまめに掛けたり、リネン類を熱水処理して駆除を行い、ダニから身を守ってください!
ちなみに、人から猫への感染は確認されていません。
アレルギーが原因の脱毛
ノミ、ダニ、食べ物や金属などのアレルギーによってかゆみを伴う発疹や脱毛の症状が現れます。
対策
猫によってアレルギーの原因(アレルゲン)はさまざまですが、それを特定してできる限り猫さんの生活環境から排除します。
血液検査やステロイドの処方を受けるため、獣医さんの力を借りましょう。
脱毛の原因と対策。猫さんに病気が潜んでいることも……。
ストレスが原因の脱毛
猫はストレスを感じると忌避反応として本能的にグルーミングを行いますが、過剰に舐め続けたために毛が抜け落ち脱毛症状が現れることがあります。
さらに皮膚がただれる、酷い場合は骨が露出することがあり、これを舐性皮膚炎といいます。
またストレスは血流を妨げるために、皮膚や体毛に栄養が行き渡らず抜け毛になりやすくなるうえ、免疫力や自然治癒力も低下するため、次に挙げる皮膚糸状菌症などの感染症にかかりやすくなってしまいます。
対策
猫さんにとっての「いつも通りの生活」を続けることが一番ですが、やむをえず環境が変わることもありますよね。
そんな場合は一匹だけでくつろげるスペースを作ってそっとしておいてあげたり、逆に沢山遊んであげたりと、猫さんの個性を尊重して接するしかありません。
筆者の愛猫の場合は「お姫様!」と一家総出でちやほやし、遊びまくって元気になりました。
日光過敏症による脱毛
白い毛の猫さんは、強い紫外線によって日光性皮膚炎(日光過敏症)を起こすことがあります。
耳や頭部、顔など体毛の少ない部分が皮膚炎を起こし、ひどくなると、ただれや腫瘍の症状がでます。
放置すると癌になってしまうことも。
対策
紫外線を避けるため完全室内飼いでの生活ができると良いですが、日焼け止めを使うという手も。
猫さんにとって安全な商品を選んでくださいね。
室内飼いについてはこちらの記事で詳しく書きました。
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首輪による脱毛
首輪でこすれた部分の毛が抜ける通称「首輪ハゲ」。
着けっぱなしの不衛生な首輪によって皮膚炎が起こり脱毛することも。
毛根が再生できないほどダメージを受けると、新しい毛も生えてこなくなってしまいます。
対策
硬過ぎず猫さんのサイズに合った首輪を使い、定期的に洗って清潔に保ってあげます。
猫さんの安全な首輪の選び方と注意点についてはこちらの記事で詳しく書きました。
こちら一緒に読むことをオススメいたします。
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腎機能、甲状腺機能の低下などの内的要因による脱毛
内臓疾患やホルモン異常による新陳代謝の低下が影響し、体毛の成長が遅くなり全体的に薄毛になります。
かゆみがないのも特徴です。
対策
残念ながら完治は難しいとされています。
日々のお世話の中で猫さんの健康を考え愛情を注いでいても、加齢や先天的な要因で避けられない病気はあります。
獣医さんの力を借りながら、飼い主さんが猫さんに寄り添ってあげれば、必ず力になれるはずです。
脱毛の症状は、こまめな被毛ケアで早く気が付いてあげることができます。
スキンシップを楽しみながら行うブラッシングは、猫さんにとっても飼い主さんにとっても最高の癒しですよね(*^-^*)
大切な猫さんが、ふわふわでもふもふの毛並で冬を迎えられるよう祈っています!