みなさんは、猫種を調べたりしていて「短毛」、「長毛」と聞いたことがありますか?
字のままなんですが、アメリカンショートヘアなどの猫種は短毛、ノルウェージャンフォレストキャットみたいにふわふわした長い被毛をもつ猫は長毛に分類されます。
今日は特に、「短毛」の猫ちゃんたちのブラシかけ事情について解説したいと思います!
どうして猫にブラシかけが必要なの?
そもそも、猫さんにブラシかけが必要な理由っていったい何なんでしょう。
実は、短毛・長毛にかかわらず、猫はとても抜け毛の多い動物なんです!
猫の毛が洋服について大変!というのが猫飼いさん共通の悩みなんですよね。
うちの短毛猫ちゃん2匹は常に元気に運動会をしているからか、短毛なのにいつもフローリングの床に白黒の毛がふわふわしてます(笑)
抜け毛の多い猫、普段自力でどんなお手入れをしているかというと、自分の体を入念に舐めるんです。
『グルーミング』と呼ばれますね。
体を舐めることで自分のニオイを消すという目的に加えて、ザラザラの舌で不要な毛を舐め取ることもあるんです。
そのため注意しないといけないのが、舐め取った抜け毛が体内に溜まってしまうこと。
舐め取った毛をうまく排泄や嘔吐によって体外に出すことができない猫さんの中には、胃の中に毛を一杯に溜めてしまう『毛球症』という病気になってしまうことが珍しくありません。
毛球症は、重症化すると開腹手術によって毛の塊を取り除かなければいけなくなってしまうことも。
体内の毛の処理は猫さんによって異なるんですが、うちの猫2匹でみてみると、1匹はほとんどウンチと一緒に排出しているようで、吐き出すことはほとんどありません。
一方もう1匹は排泄しきれないのか、数ヶ月に1回細長い抜け毛の固まりを吐いてしまいます!
短毛の猫は、長毛種に比べると毛球症にはなりにくいといわれています。
それでも抜け毛はあるので、頻度は高くなくても定期的にブラシかけをおこなってあげることでより確実に毛球症を防ぐことができるというわけなんです。
臨床獣医師の方から聞いたお話ですが、安全で良質なキャットフードを食べさせていると、猫ちゃんもちゃんと毛玉を吐き出すことができるそうです。
逆に、粗悪なキャットフードを食べさせていると毛玉を吐き出すことができないそうです。
ホームセンターやペットショップなどの市販で売られている某有名な毛玉対策用のキャットフードはあまり意味が無いとおっしゃられていました。
この某有名な毛玉対策用のキャットフードを食べさせていたのにも関わらず、愛猫が『毛球症』になり、飼い主さんが診察に連れて来られたともおっしゃられていました。
安全で良質なキャットフードを食べさせていると、猫ちゃんの毛艶と毛並みも美しくなるんですよ!
カナガンやモグニャンのような良質なキャットフードを食べさせていると本当に猫ちゃんの毛並みと毛艶が美しくなりますよ(*^-^*)
少し話はそれましたが、ブラッシングは猫とのコミュニケーションにもなります。
お気に入りのブラシで優しく声をかけながらブラシをかけてあげると、飼い主さんの愛情とマッサージ効果で愛猫との距離がいっそう縮まりますよ!
短毛の猫はブラシいらず?愛猫の毛の特徴を知ろう!
さて、猫にとってブラシがけの大切さはお分かりいただけたと思います。
では次は、短毛の猫さんに限定してみて見ましょう。
確かに、短毛猫は長毛種に比べて抜け毛は少ないです。
少ないというか、1本1本の長さが短いので絡まって塊になりにくく、体積が少なくなるんですね。
それでもうちの子は背中をなでるだけで短い毛がちらほら。
運動会をすると、短い毛がふわふわ。
そう、短毛だからといって毛が抜けないわけではなく、短い分目立たないけれどしっかり抜けているんです。
長毛種のように毎日必ずブラシをかけないといけないというほどではありません。
理想は1週間に2、3回ブラッシングする習慣をつけてあげるといいと思います。
短毛猫のブラシがけは、毛をとるというよりは毛並みを整えてあげるイメージで優しくおこないましょう。
ブラシが直接皮膚にあたってしまうため、優しく気をつけてあげないと引っかき傷になってしまう危険があります。
わたしもブラッシングというよりはマッサージのつもりでやっています。
はじめは指とは違う感触に怪訝な顔をしていた我が家の猫たちも、習慣になった今では気持ち良さそうに受け入れてくれます。
ブラシ嫌いな猫さんたちには、初めはゆっくり手でなでるところから始めましょう。
横にブラシを準備しておいて、猫さんがリラックスしてきたら持ち替えて今度はブラシでなでるように。
ブラシへの違和感がなくなったら毛並みを整えるようにしっかりとかけてあげましょう。
短毛猫におすすめのブラシはこれだ!
さて、大切なのはブラシ選び!
猫さんが嫌がらないブラシを選んであげないといけません。
短毛の猫さんたちは、長毛の子に比べてブラシの先が皮膚によくあたるので、特にブラシの材質に気をつけて選ぶ必要があります。
わたしが短毛の猫さんたちにおススメするのは、獣毛ブラシとラバーブラシです。
獣毛ブラシと呼ばれる、猪や豚の毛を使ったブラシは、ペットのブラッシングに一番一般的なブラシです。
プラスチックなどではなく天然の獣毛を使っているため、1本1本の密度が濃く、毛に含まれる脂分で静電気の発生を抑えてくれるなどのメリットがあります。
短毛の猫さんには、毛が柔らかくて毛先の整っている豚の毛を使ったブラシがおすすめですよ!
そしてラバーブラシ。
これはその名の通りゴムやシリコンでできたやわらかいブラシですが、短毛の猫さんに最適なブラシだと思います!
短毛猫さんは、長毛種と違って毛がこんがらがってしまったりすることはほとんどありませんので、ブラッシングの主な目的は毛並みを整えて抜けてしまっている毛を回収することです。
ラバーブラシは、そのやわらかい材質で皮膚のマッサージ効果が期待できるとともに、奥のほうで抜けてしまっている抜け毛を絡め取ってくれるんですね。
この2種類をうまく使えば、だいぶんお部屋の抜け毛が気になることも減って、頻繁な毛玉の吐き出しや毛球症への予防にもなると思います!
どうしてもブラシの感触が苦手な猫さんには、手のひら部分にゴムの突起がたくさんついている手袋タイプのラバーブラシを試してみてください。
普段なでられているのと変わらない体勢で受け入れられるので、ブラシに恐怖心がある子でも平気な場合が多いです。
一言で猫用ブラシといっても、長毛種用も含めると種類がたくさん。
アンダーコートといわれる中側の毛をすいてしまうようなブラシもありますが、短毛種には使用しないでくださいね!
お宅の猫さんが一番きもちよ~くブラッシングを受けてくれるように、短毛種へは先端のとがっていない柔らかな材質のものを選んであげてください!